SNS担当者がいない会社はどうする?現実的な3つの解決策
「SNSをやった方がいいのは分かっている。でも、うちには担当者がいない」。中小企業や店舗の経営者の方から、最もよく聞く悩みのひとつです。
先に結論をお伝えすると、SNS担当者がいない会社の選択肢は「兼任で始める」「採用する」「外注する」の3つしかありません。そして中小企業の場合、いきなり採用するのは費用面でもリスク面でもハードルが高く、兼任か外注、またはその組み合わせから始めるのが現実的です。この記事では、3つの選択肢の費用と続けやすさを比較しながら、自社に合う進め方を整理します。
SNS担当者がいないのは、めずらしいことではない
SNSに専任の担当者を置けている中小企業は、実際にはごく一部です。多くの会社では「誰も担当していない」か「若手が何となく兼任している」のが実態で、担当者がいないこと自体は珍しくも恥ずかしくもありません。
問題は、担当者がいないままSNSを放置すると、「検索したら最終更新が1年前だった」という状態がマイナスの印象を与えることです。いまはお店や会社を選ぶ前にSNSを見る人が多く、更新が止まったアカウントは「営業しているのかな」という不安につながります。何もしないことにもコストがある、という前提で選択肢を見ていきましょう。
選択肢1:既存社員の兼任で始める
追加費用が最も少ないのが、既存社員の兼任です。現場をよく知る社員が発信するため「中の人」感が出やすく、うまくはまれば強い武器になります。始めるなら、投稿づくりに使う時間を「週◯時間」と業務として明確に確保することが大前提です。
ただし、兼任には典型的な失敗パターンがあります。本業が忙しくなると真っ先にSNSが後回しになり、更新が止まることです。また、個人でSNSを見ることと企業アカウントを伸ばすことは別のスキルなので、「若手だから得意だろう」という理由だけのアサインは、本人にとっても会社にとっても不幸になりがちです。
注意
兼任で始める場合は「評価に含める」「投稿時間を業務時間内に確保する」の2つをセットにしてください。善意の残業頼みの運用は、ほぼ確実に止まります。
選択肢2:担当者を採用する
本気でSNSを軸に据えるなら専任採用が理想ですが、中小企業にはハードルが高い選択肢です。専任者の人件費は月30万〜50万円程度が目安で、年間にすると400万円を超えます。さらに、SNS運用ができる人材は需要が高く採用競争が激しいうえ、入社してもらえても、その1人が退職すればノウハウとアカウントの勢いが一緒に失われます。
採用を選ぶ場合は、最低でも「成果が出るまで半年〜1年は投資と割り切れるか」「退職に備えて運用手順を文書化できるか」を確認してからにすることをおすすめします。
選択肢3:運用を外注する
担当者がいない会社にとって、いちばん立ち上がりが速いのが外注です。SNS運用代行の費用は依頼範囲によりますが、月10万〜30万円程度が中心帯で、企画・撮影・編集・分析までまとめて任せられます。専任者を雇うより安く、独学の試行錯誤期間を飛ばせるのが利点です。
外注のコツは、丸投げにしないことです。素材やネタの提供、現場の空気感を伝える窓口役だけは社内に残すと、外注でも「中の人」感のある投稿になります。窓口役は専任である必要はなく、週1回の打ち合わせと素材共有ができれば十分です。
ポイント
「担当者がいないから外注する」は逃げではなく、多くの中小企業が取っている合理的な選択です。大事なのは窓口役1人分の時間だけは社内に確保することです。
3つの選択肢を比較して選ぶ
| 選択肢 | 費用の目安 | 向いている会社 | 最大のリスク |
|---|---|---|---|
| 兼任 | 追加費用ほぼなし(工数分の人件費) | 発信好きな社員がいて、時間を業務として確保できる会社 | 繁忙期に更新が止まる |
| 採用 | 月30万〜50万円程度の人件費 | SNSを事業の柱にする覚悟と予算がある会社 | 採用難と退職によるノウハウ喪失 |
| 外注 | 月10万〜30万円程度が中心 | 社内に時間がなく、早く立ち上げたい会社 | 丸投げによる「中の人」感の欠如 |
迷ったら、「週5時間をSNSに使える人が社内にいるか」で考えてみてください。いるなら兼任からのスモールスタート、いないなら外注が現実的です。また、最初は外注で型を作り、軌道に乗ってから社内へ引き継ぐ「外注→内製化」の順番を取る会社も増えています。
まとめ
SNS担当者がいない会社の選択肢は、兼任・採用・外注の3つです。中小企業では、時間を確保できるなら兼任、確保できないなら外注から始めるのが現実的で、専任採用は費用とリスクを理解したうえでの選択になります。どれを選ぶにしても、一番避けたいのは「誰も担当しないまま更新が止まること」です。まずは自社で確保できる時間を洗い出すところから始めてみてください。